研究者父さんの熟考ブログ

まいさなが通勤電車で遠くを見据える

通勤電車は考えごとするほかないよね~(゚∀゚) 勉強・教育・研究・育児についての考えごとを綴る自己ブランディングブログです

サッカーを学問にすることはできるのか?

おはようございます。maisanaです。

 

今日は思い付きでサッカーについて書いていきます。

サッカーを学問にすることはできるのか?

 私はサッカーが好きです。何が面白いのかを記事にしたことがあります。タイトルはサッカーが関係なくなっていますが、私のサッカーの楽しみ方が書いてあります。

www.maisanakamone.com

 

 私のサッカーのレベルですが、高校生のときは埼玉県の中堅高校のレギュラーでした。大学以降は趣味程度に社会人サッカーチームに所属しています。続いて私のサッカースタイルの特徴について話します。自分で言うのもお恥ずかしいですがボールの扱いはあまりうまくなくて、足の速さとポジショニングでやっていく感じのサイドバックです。ボール扱いが下手な内田篤人選手と自分では思っています。彼の方が年下ですが。

 

 

 そんなタイプの選手ですので、サッカーの戦術や個人の動きなどは結構考えてきたつもりなのです。今日はサッカー戦術について学問的にお話ししたいと思います。その前に、サッカーは学問にすることはできるのか?ということを議論したいと思います。

 

サッカーを学べる学校 

 サッカーについて本気で学ぶならばFIFAが運営する大学院「FIFAマスター」という学校があります。宮本恒靖さんが卒業して話題になりましたね。こちらは組織論や法律などスポーツを運営していく知識を学んでいく学校ですね。

 

 

 いくつかの大学にはスポーツ科学という専攻が存在しますが、サッカーの戦術などを学ぶ学校は調べた限りでは見当たらないですね。となると、やはり細かい戦術論は選手として育成期に学ぶのがセオリーなのでしょう。選手としてグラウンドという現場で起きていることは何かを知っていなければ、監督にはなれないのでしょう。現場を知らないと良い管理職になれないのはどんな仕事でも一緒ですね。

 

 

 先に私の結論を申し上げますと、『サッカーおよびすべてのスポーツは学問となりえる』です。正直、経済学なんて言う天気予報みたいなものが学問とされているのですからスポーツも学問となりえるのです。ただ、どれほどの人が興味があるかが課題でしょう。経済は全人類と深い関係があります。それに対して、日本のサッカーの競技人口が4%程度ですので、学問とするには需要が小さいのです。しかし、ニッチを突き詰める時代ですし学問になってもいいのではないでしょうか。

 

学問という言葉の意味

 学問という言葉の意味から攻めてみましょう。「学問」とは体系的な知識だとする主張が多いようですね。例えばWeblio辞書ではこう書かれています。

がく もん 【学問】
① 一定の原理によって説明し体系化した知識と、理論的に構成された研究方法などの全体をいう語。 「 -に志す」
② 勉強をすること。知識を得るために学ぶこと。また、それによって得た知識。 「 -のある人」 〔中世・近世には「学文」とも書かれた〕

 

 体系化した知識というのがキーワードなのですが、体系というのがまたまどろっこしい。研究方法という言葉はおそらく学問の中でも自然科学に対応して書いてあるのではないかなと思います。②は今の議論とはちょっと離れてしまいますので放置しますね。

 

学問の分類に当てはめてみた

 学問の分類と言えば自然科学、社会科学、人文科学の3分類になります。サッカー学が認められるとすればきっと人文科学になるでしょう。人文科学はWikipediaでこう書かれています。

人文科学(じんぶんかがく)あるいは人文学(じんぶんがく、英語: humanities)とは、学問の分類の一つ。広義には自然学が学問的対象とする自然に対して、人間・人為の所産 を研究の対象とする学問であり、またそれを可能にする人間本性を研究する学問である。

 

 先ほどは経済学と比較しましたが、経済学は人間社会と密接な関係がありますから社会科学になります。一方で、サッカー学は人間が作り出したルールに乗っ取って行動する人を対象とした学問になるので人文科学になるでしょう。

 

 

 ごちゃごちゃ言いましたが、なんだって研究題材が見つかればそれは学問だと私は思うのです。ですのでサッカー学の中にある研究課題を見つけ出していきましょう。

 

いつか最も優れたフォーメーションは生まれるのか

 サッカーと関係がとても深いのがフォーメーションですよね。他のスポーツと比べてもフォーメーションの重要度の高さはトップクラスだと思います。

 

 

 フォーメーションにはルールと深い関係があります。例えば、オフサイドの詳細なルールは毎年のように改正されています。昔はガラッとルール変更が加えらることがあったので、フォーメーションも大きく進化を遂げてきたのです。

 

 

 サッカーがスポーツとして始まった頃はオフサイドがありませんでした。オフサイドがないと何が起こるかというとFWをたくさん配置するのです。「2-1-7」というフォーメーションが主流でした。とにかく点を取りあう競技だったのです。

 

 

 詳細なサッカーのフォーメーションの歴史はお詳しい方の説明をご覧ください。

sakarevi.site

オフサイドの導入

 オフサイドは当初、ラグビーのオフサイドが導入されました。ですのでラグビーとほぼ同じルールで「ボールより前にいる選手にパスを出してはならない」となっていました。観客からすれば、手を使ってはいけないラグビーだったでしょうね。そこからサッカーを楽しむためのルールに進化していきます。

 

 

 その後、画期的なルールが導入されます。「ボールより前にいる選手にパスを出して良いが、ゴールラインとボールの間にはGKを含めて3人の相手選手がいなくてはならない」というルールです。これを「3人制オフサイド」といい、現在では改正されて「2人制オフサイド」となっています。

 

オフサイドにより戦術が生まれる

 オフサイドは選手たちのプレーエリアを制限しました。オフサイドがなければ攻撃時にはフィールド全体を使うことが出来ましたが、オフサイドの存在によって相手のディフェンスラインより後ろはプレーできない領域になったのです。

 

 

 ルールが出来ればそれに対策するのが常です。DFにボールを取られた途端に取り返そうとする「ハイプレッシャー」、DFが意図的に相手選手をオフサイドポジションにさせる「オフサイドトラップ」などの戦術が生まれました。

 

ワールドカップ(W杯)の戦術傾向

 戦術の流行を語るときはW杯で議論するのが一般的ではないでしょうか。おそらく、チームを作り上げる期間が短いために、監督と選手の間での難しい意思疎通ができないからだと考えられます。つまり短いコミュニケーション期間でチームを作り上げるには、根幹となる部分を監督が決めた後、監督選手相互で枝葉を作っているはずでしょう。また、分析側からすれば4年に1度という間隔が前大会と比較しやすいからかもしれません。

 

 

   2018年ロシア大会は攻守切り替え速さが肝となった大会だったと言われています。まぁ、優勝したフランスがそうであっただけと言われればそんな気もしますが。。全体的に上位チームはそのような傾向があったと思います。日本の敗退を決定づけたベルギーのカウンターは忘れられませんよね。そう考えると2018年におけるサッカー選手の重要な能力は”判断力の速さ”であると言えるでしょう。

 

 

 2010年は初のアフリカ開催だった南アフリカ大会でしたね。良いも悪いも「ブブゼラ」って印象ですね。この時の優勝国はスペイン。パスサッカー最強説でした。FCバルセロナがチャンピオンリーグを制し、その主要メンバーを率いたスペインがW杯を制しました。私も当時はこのままパスサッカーが最強で、強豪チームはすべてパスサッカーになっていくと思ったものでした。

 

 

 その他、個人技が重要とされた時期や守備重視でカウンターするチームが増える時期など、やはり流行の戦術が生まれているのです。流行の戦術に合わせてフォーメーションも変化します。パスサッカーの時はMFが多くなっていたし、近代サッカーである攻守切り替えサッカーではMF3人・FW3人としてMFがやや薄くなったりします。

 

最も優れたフォーメーション

 私の結論から言います。最も優れたフォーメーションは・・・

 

 

ありません。

 

 

 どう頑張っても相性がありますし、同じフォーメーションであっても監督の考え方のエッセンスや起用する選手の特徴が相まってチームが強くなると思います。ただ1つ言えるのは、相手チームの方が強いときほどDFの人数をかけるのがベターだと私は思っています。

 

選手個人を科学する

   サッカー選手の中で誰が最も優れているのか?を考えるときに外せないのがバロンドールの受賞者ですよね。2018年はルカ・モドリッチが受賞しましたが、その前は10年間クリスチアーノ・ロナウドとリオネル・メッシがそれぞれ5度ずつ受賞しています。バロンドールは投票で決まるので公平性があるような気がしますが、目立ちやすいFWまたはMFの受賞者が多いですね。

 

 

   「人」を評価するのは当然、「人」ですよね。科学とするにはどうしてもデータに頼らなくてはいけません。投票による統計は1つのデータです。投票も人文科学的にはデータとして良いはずです。しかしながら、科学というからには人の意見の統計ではなく、プレー中の何かしらの指標でパーセンテージを示したいところだと私は思います。

 

 

   例えば、将棋では今、若き天才藤井聡太さんの活躍が目覚ましいです。人工知能で藤井さんの強さを解析したところ、非常に低い悪手率であったと言われています。人工知能の解析が判断基準として優れているのかは別として、しっかりとした理論立てた基準を持ってパーセンテージで評価する点で、1つの指標になるのではないかと私は思うのです。

 

ミスの少ない選手が優秀

 ボールタッチにおいてミスの少ない選手が優秀であることは容易に考え付きます。トラップ、パス、シュートの成功率が高い選手は間違いなく優秀な選手です。これらはすでに進められているとは思います。しかし、それをもとに誰が優れているかは記者やブロガーがやっている程度に収まっているのが現状なんですかね。それか公開されていないだけで事細かにやっているのかもしれませんね。

 

 

 ロナウドやメッシは得点数が著しく高いですが、おそらくシュート成功率やパス成功率がとても高いわけではないと思われます。チャンスが多ければ得点数が高くなりやすいです。ただ、これだけ要注意選手と認識があるにもかかわらず、常に得点を挙げているのが恐ろしい。。

 

ボールを触っていない時を評価する

 ミスが少ないだけで優秀な選手であるか判断できないのがサッカーの面白いところだと私は思います。サッカーの試合中、1選手がボールに触っている時間は何分くらいだと思いますか?前後半90分のうち、1選手がボールを保持する時間はだいたい2分くらいです。

 

 

   ちょっと簡単な計算をしてみましょう。まず単純に90分間で誰かがボールを保持しているとすると、

     90分  ÷  22選手  =  約4分

となります。当然試合中はパスの合間などのボールが誰にも保持されていない時間があります。ここは私の感覚で恐縮ですが半分くらいであると仮定しました。

     約4分  ÷  2  =  約2分間

このような計算で1選手がボールに触っている時間を算出しました。

 

 

 つまり、選手はボールを触ることなく88分間走り回っているのです。この時間はオフ・ザ・ボールと呼ばれ、どれだけ良い動きができるかが重要であることは常識となっています。オフ・ザ・ボールが重要であることはわかっていますが、この評価は監督または観客の主観でしかありません。ここには工学への糸口を私は感じますね。

 

オフ・ザ・ボールを解析できるのか 

   オフ・ザ・ボールの動きの評価と言いますか、解析は近代バレーボールの考え方を導入するのが近道ではないだろうかと思っています。みなさんはスポーツアナリストという職業をご存知でしょうか。近年、様々なスポーツで試合中のデータを収集・分析・情報提供して戦略の面でサポートする職業があるのです。バレーボール女子日本代表にはそのスポーツアナリストが活躍していると聞いています。

 

 

 バレーボールで用いられている解析からは攻撃パターンやアタックする選手の得意な角度などがわかるようです。それをサッカーのフィールドに応用し、ボールと選手の位置に応じてある選手がどのポジションを取るべきか指し示すことができるようになるかもしれせん。サッカーへのAI導入はそうするべきでしょう。これができたら、選手のオフ・ザ・ボールの質が著しく向上することが期待されます。

 

選手対選手の駆け引きは心理学か?

 オフ・ザ・ボールの話を上記でしてきました。サッカーの動きには将棋の定石のように決まったパターンも存在します。例えば、ワンツーやプルアウェイと呼ばれるものです。このようなパターンとして知られている動きはわかっていても止められないです。

 

 

 人間の視野は180~200度と言われています。背後160度くらいは見えない範囲となります。ですので、選手は首を振って360度確認しながらプレーします。例えば、DFの視界に入らない範囲を有効活用することがFWの上手なオフ・ザ・ボールの動きです。球技でも格闘技でも対人のスポーツは相手選手の背後をうまく使う手はないですよね。そこには背後を取るための心理戦が繰り広げられていると思います。

 

選手の行動心理学

 試合中、DFはボールの位置と自分がマークする相手選手の両方を視野に入れるようなポジショニングをしたい。それさせないようにFWの選手は前後左右に動きを入れ、DFがボールだけを見た隙に自分がフリーになれるポジションに移動する。この駆け引きは試合中、常に行われています。

 

 

   私は心理学について素人です。なので何も言えることはないのですが、人が行動するのだから何かしらの心理状態を科学することはできるのではないかなと思ってしまいます。ここについては引き続き考えていきたい。

 

疲労に伴う判断力の低下を数値化する

 人間の判断力は疲労と共に鈍ってきます。試合の前半と後半では疲労度の違いから、後半には判断力が鈍ってきたり、選手の性格によっては献身的な動きがなくなったりするでしょう。私が注目しているのは京都大学とパナソニックが共同で研究している非接触で心拍を計測するセンシング技術です。

 

news.panasonic.com

 

これを用いればゲームのように相手選手や味方選手の疲労度を数値化することができるのではないかなと期待している。それによって選手交代のタイミングや戦術にも利用することのできるデータとなると思うのです。

 

あとがき

 ここまで私が思ったことをただつらつらと書いてきました。サッカーを学問とすることを謳ってスタートした記事でしたが、どうも後半は工学的な知見を導入してサッカーの新たな進歩についての可能性の紹介になってしまいましたね。

 

 

   工学をわかりやすく導入するとすればボールの蹴り方を科学にしてしまえば良いと思っています。ゴルフや野球のピッチングと同様に理想的な蹴り方があるはずです。

 

 

   何かの書籍でストイコビッチが日本人の蹴り方が良くないと主張しているのを見たことがあります。詳しく言うと、インサイドキックをするときの足を横向きにするタイミングが早すぎるので、強いインサイドキックができないのだと説明していました。これ、やってみると確かにそうなんですよ。ボールに足が当たる直前にクイっとインサイドにすると強いインサイドキックができます。試してみてください。

 

 

 VARが導入された昨今、次は戦術にIT技術が導入される日も近いのではないでしょうか。2003年に石油王アブラモビッチがチェルシーを買収し、高額な移籍金を用意して優秀な選手を集めたことが話題になりました。これと同様に「工学的見地から戦術やトレーニングを積むことでチームを優勝に導くことができるのか」なんてことを企む実業家が表れてもおかしくないと思うのです。

 

 

 要は、新しい試みによってサッカーをさらに楽しませてほしいと思ってしまう今日この頃でした。

 最後までお読みいただきありがとうございます。